「うあ〜おわったぁ〜。」
テスト期間最終日。
幾多の困難を乗り越え、やっとテストというラスボスから開放された俺は、
机の上にだらしなく伸びた。
周りでは答え合わせをする者もいれば、俺と同じように机に突っ伏すものもいる。
テストも午前中しかなかったため、すっとんで遊びに行った奴もいた。
今は何も考えたくなくて、机の上でだらだらしてたらコツンと頭を小突かれた。
上を見上げると、そこには俺の双子の兄であるアッシュが苦笑して立っていた。
「なにだらけてんだ、屑。」
「いーじゃんかよー俺もうしばらく頭使いたくねぇ・・・。」
「たいした頭でもないくせに」
「なんだとー」
「ふむ、しかしそうだな・・・息抜きも必要か。」
「え?」
「ほら、行くぞ。」
そう言ってさっさと教室を出て行ってしまうアッシュに、
俺は慌てて鞄を持って追いかけた。
「なあアッシュ、何処行くんだ?」
「そうだな、まずはCDショップか。」
「え?なんで?」
「お前、欲しいCDがあるとか言ってなかったか?」
うわ、そういえばぼんやりとそんな事を言った気がする。覚えててくれてたんだ。
「テスト頑張ったみたいだからな、今日は付き合ってやる。」
そういってニヤリと口の端を少しあげて笑うアッシュは弟の俺からみてもかっこよかった。
とても同じ血を分けた双子には思えない。
それよりもこれって、で、でーとってやつかな・・・・。
うわ、そう考えるとなんだか照れてきた。
「なに百面相してやがる。」
「うー、なんでもない。」
「そうか、俺とのデートは嫌ってか?」
「ううん!全然!むしろ嬉し・・・・って、へ?」
ああああアッシュ今なんて言った!??
「屑が、お前の考えなんてお見通しなんだよ。」
そう言って掠め取るようにキスされて、俺の顔が熱を持つのがわかった。
「な、ななななな!」
「ほら、行くぞ。」
そう言って差し出される手をおずおずと握れば、やんわりと優しく握り返された。
心地よい体温に、次第に心もリラックスして行く。
「CD、買うんだろ?」
「うん!」
こうして俺達は放課後デートを満喫した。
* * * * * * *
大変お待たせ致しました!
緋焔様のリクエストで『学園設定アシュルクでデート(甘)』でした!
び、微妙な終わり方の上、デートに行く前になってしまいました・・・orz
このようなものでもよろしければお受け取り下さいませ・・・!
リクエストありがとう御座いました!