【廻る世界で奇跡の歌を】〜4章〜
「ライアが、ルカの《パートナー》‥‥?」
ルカの言葉にガイは唖然とする。
「俺が‥‥ルカの‥‥」
そう呟くライアにルカは慌て、そして少し寂しそうに言った。
「あ、嫌だったら別にいいんだぜっ?強制じゃないし‥‥」
「嫌じゃないぞ?むしろ光栄だ。」
「えっ?じゃ、じゃあいいのか?」
「あぁ、俺の《気》でよかったら存分に与えるぞ。」
「本当っ?」
「疑り深いやつだな。」
そう言ってライアは、フッ、と笑った。
「・・・・! じゃあ、これからも宜しくな、ライア!」
「宜しく、ルカ。」
そう言って二人は握手をした。
夜、ルカはいつものように謎の声『テフラ』と会話していた。
(テフラっ聞いてくれよ!)
(どうしたルカ?)
(あのなっ!ついに俺にも《パートナー》が出来たんだ!)
(ほう‥‥それは良かったな。)
(うん!ライアって言ってな、今日から俺んトコで働く事になったんだ!)
(お前の使用人とは珍しいな。そいつは良いやつなのか?)
(うん!俺もさ、最初はアイツらに取り入るヤツがまた来たのかと思ったけどさ、
ガイの知り合いって言うし。《気》も澱んでなかったから良いやつだったよ!
おかげで身体がとても調子がいいんだぜ!)
(良かったな。最近あまり体調が良くなかったみたいだったから、
どうしたものかと思っていたんだ。)
(心配してくれたのか・・・・、ありがとうテフラ。)
(いや‥‥お前が元気無いと面白くないからな。)
(ははっ、テフラ照れてる?)
(う、うるせぇっ!)
(ははっ、ごめんごめん!)
(‥‥‥。)
(あーあ、早くテフラに逢いたいよ。なんかテフラと話してると、安心するっつーか、
落ち着くっつーか・・・・なんだろ、懐かしい感じがするんだ‥‥)
(・・・・・・・そうか‥‥)
(あ、テフラって、もしかして俺の‥・・・・・‥)
(‥‥!)
(・・・・俺の‥‥前世での知り合いだったりして!)
ガクッ
頭の中にズッコケる音が聞こえ、ルカは首を傾げる。
(‥‥かもな;)
その後に、テフラのいささか疲れたような声が聞こえた。
(あれ?どうしたテフラ、元気ないぞ?)
(いや‥‥もうそろそろ寝ろ。)
(え、俺まだ眠くないよ。)
(ずっと体調が悪かったんだ。
パートナーのおかげで元気になったからと言って無茶をするな。
・・・・・・・・・ちゃんと寝ておけ。)
(うー‥‥わかったよ。お休みテフラ。)
(あぁ、お休み。)
――プツン
いつもの回線(と呼んでいる)が切られ、
ルカは明日の予定を考えながら布団にもぐりこむ。
予定、というほど何かをする事ではないが、
パートナーが出来たことで、何か新しい事が起こりそうな予感がしたのだ。
いつものつまらない日常が変わることを願って、ルカは眠りについた。
* * * * * * * * * * *
んーふーふー。
相変わらずよくわかんない話。