―――お引越し―――




アッシュの住むマンションへの引越しはルークが手伝う間もなく、
ファブレ公爵から派遣された引越し屋が着々と進めていき、
夕方頃にはもう引越しは完了されていた。

元々、ルークの住んでたアパートには冷蔵庫やクーラーなどといった、
生活に必要な家電製品は最初から付いていたので、
ルークの私物は本当に僅かなものだったからでもある。
引越しトラックも往復1回で済んだ。


「広い・・・・・・」




引越しが完了するまでアッシュと共に、実家に遊びに行っていたルークは、
これから自分達が住むマンションを見て唖然と呟いた。

もちろん、以前にも一度訪問した事はあるが、
やはり、まだ慣れていないため、なかなかここに住む実感がわかないでいる。



「まぁ、一人暮らしには少し広いな」

「一人なんてもんじゃねぇよ!これなら普通に一家族くらい住めそうだぜ;」

「そうか??・・・・ほら、ここがお前の部屋だ。好きに使え。」



そう言ってアッシュは自分の部屋の隣にある一室の扉を開けた。

その部屋には既にベッドや机、ルークの私物などが綺麗に整頓され置かれていた。
ベッドや机などの家具はファブレ公爵が新しく新調してくれたのだ。

シンプルな造りのそれは、ルークも直ぐに気に入った。



「うわー・・・前のアパート全室くらいの広さがあるし;」

「実家はこんなもんじゃ無いがな。」

「うぅー;やっぱり・・・?」

「・・・・お前は一応貴族の息子なんだがな。」


唸るルークにアッシュは少し呆れたように言う。


「一応ってなんだよ;しょうがないだろ、孤児院で育ったから庶民派なんだよ!」

そうルークが苦し紛れに言うと、アッシュは急に黙り込んでしまった。

「・・・・・・・・」


最初はどうしたものかと思ったが、
直ぐにアッシュの考えてる事に思い当たったルークは慌てて言い聞かせる。

双子なのだ、離れていた月日に関係なく、ルークはアッシュの考えてる事がわかり、
またアッシュもルークの考えている事が良くわかっていた。

アッシュは、ルークが孤児院にて辛い思いをしたと思っている。
そしてそれは自分のせいだとも思っているのだ。


「あ、ほ、ほら、気にするなよ?孤児院っても別に辛いわけでもなかったしっ!」

実際は、多少の孤独を感じたりもしたが、孤児院の皆とも上手くやっていけたし、
なによりガイという心強い親友がいたからそれなりに楽しくやってきた。




「アッシュ。俺、大丈夫だから。」



それでも硬い表情をしているアッシュにそう言って、
ルークはアッシュの手を両手で包み込んだ。

それは幼い頃、病気がちなルークをいつも心配そうに見守るアッシュに、
安心させるようにと、ルークがよくしていたものだった。

昔から変わらないルークのその行動に、アッシュは表情を僅かに崩した。


「そうだな、お前は・・・お前だな。」

「ん?」


それは小さな声で呟かれたため、ルークにはよく聞き取れなかった。



「いや・・・・それより、そろそろ夕飯を作るか。」

「あ、俺も手伝う!」

「・・・作れるのか?」

「馬鹿にすんなよ!一応一人暮らししてたんだ、人並みくらいには作れるさ!」

「そうか、なら手伝ってもらおうか。」

「おう♪」


そうして二人は仲良くキッチンへと向かった。




END

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言い訳(あとがき)←逆逆!


アシュルク現代パロ〜☆
愛の巣に引越ししました。(爆)
なんか今回も甘くないなー;
し か も 短 い し ね !
あ、ちなみに夕飯は親子丼あたりで(笑)
チキン万歳☆

Σは、そういえば学園モノだよなこれ?
まだ学校ネタ全然少ないじゃん!!
いいや現代パロで!(ォイ)

学園にはシンクとか出したい・・・・
彼って幻水のルックに似てないですか?(関係ヌェ)





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