非日常的な日常〜朝のBGMは絶叫です〜








のそのそと起きて朝ご飯の準備。
といっても既に各々で取っているので、自分の食べる分だけ用意する。

トースターでこんがり焼いたパンにマーガリンを塗ると、
たちまちトーストの熱でマーガリンが溶け出し、なんともいい香りを出す。

齧り付けば、サクッとした歯ごた〈ギャーーーーーーーーーー!!!!!!!!〉


「!!!?」


な、なんだ!?齧れば悲鳴の上がる食パン!!?嫌すぎる!!

だがそれは違ったようだ。
悲鳴の聞こえてきた方を見れば、バサバサと(若干よろつきながら)
飛んでくる一羽のオウム。


〈ルルルルルーーーークーーーーー!!!!〉


人の名前をなんだと思ってるんだというくらいに叫びながら飛んできたオウムに、
手を掲げると、へろへろと落ちるように留まった。


「どうしたんだ?サフィール。またジェイドの悪口言ったんだろ。」


〈わわわ、私はそんなこと言ってません!ただ、ありのままを言ったまでです!〉


「・・・・言ったんだな。」



はあ、とため息をつくと、サフィールの飛んできたほうからジェイドが来た。
その手には・・・・何かの注射器が・・・。



「おやおやルークのところに逃げましたか。」

〈ふんっ貴方がルークにだけは危害を加えないのはわかっていますよ!!〉

「さて、それはどうでしょうか?」


にやりと笑った(目は笑っていない)と同時に手の中にある注射器を軽く持ち上げた。
ま、まて!俺を巻き込むな!!


「じぇ、ジェイド!まて!ほ、ほら、サフィールもこんなに嫌がってるんだしさ、やめてあげれば?」

「しかし、これはしなければならないのですよ。ルーク。何ならあなたも受けますか?」

「い、嫌だ・・・!でも、でもっ・・・・!」

注射は嫌だ。でもサフィールが危険な目にあうのも嫌だ。
・・・・でも注射は嫌だ。

俺が葛藤していると、ジェイドはやれやれとため息をついて、注射器を持っている手をおろした。


「しょうがないですね、では餌に混ぜて摂取させますよ。」


え?


「これはただの病気予防の注射ですよ。
そこの洟垂れがこの間風邪を引いて、貴方に移ったのを覚えているでしょう?」


そ、そうだったんだ・・・変な薬じゃなかったんだな!


「だけどなんでこんなにサフィールは怖がってるんだ??」


「それは書類の山をそこの馬鹿が崩したからですよ。ですよね?サフィール。」


〈あ、あれは不可抗力と言ったでしょうが!!〉


やっぱりサフィールが何かしたからなんだな・・・・。


「ま、今日のところはルークに免じて許してあげましょう。ところでルーク。」


「へ?何??」


「休みだからといって怠けているのは感心しませんねぇ。アッシュはどうしました?」

「アッシュは多分散歩。俺が中々起きないから、先に行ったんだと思う。」

「やれやれ、アッシュもこんな飼い主を持つと苦労しますね。」

「う・・・悪かったな。こんな飼い主で。」

〈ジェイド!ルークはこの間の風邪が治ったばかりで病み上がりなんですよ!
きっとアッシュはルークに気を使って一人で行ったのですよ!〉


「そうでしたね〜、どこかの馬鹿が風邪菌を持ち込んだからでしたよねぇ。」


サフィール、庇ってくれて嬉しいけど、墓穴も掘っちまったな。


「とにかく、俺、これ食べたあとアッシュ探しに行くから。」

「むしろアッシュに探されないように気をつけなさい。」

「もう・・・あ、ジェイド、サフィール。」



「はい?」
〈なんですか?〉



「言い忘れてた!おはよう!」


元気に言えば帰ってくる、いつもより幾分優しい声。


「〈おはよう御座います、ルーク〉」








**********************


アッシュ、やっと名前だけ出た・・・。
こんなんでも一応アシュルクだと言い張る。

ジェイドはルークの保護者。
サフィールはオウムの獣人(でも人型になってない/ぉ)
オウムだから喋れます。だからジェイドも言葉がわかるんです。

ちなみにこのシリーズはアシュルク以外のCPはありません。
たとえそれっぽく見えても多分、×じゃなくて+程度・・・。






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