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ローレライの使者〜癒す者〜
「」
すっかり聞きなれた僕の名前を呼ばれて、振り向いた。
そこにはガイがいて、相変わらず爽やかな笑みで、よっ、と手を挙げていた。
「ん?何?ガイ。」
「いやさ、お前のその名前なんだが・・・・」
「ああ、この名前、実はルークがつけてくれたんだ。へっへ〜いいでしょ♪」
「ルークが?」
「そ、僕名前だけ記憶喪失なのさ☆」
「名前だけって・・・・はは、それは器用だな」
やっぱりガイには通じないか。でも深くは追求しないみたい。
紳士だ・・・・!
「で、僕の名前がどうしたの?」
「ん?ああその名前聞き覚えがあるなーって。」
「え、そうなの?」
「ああ、でもルークがつけたんなら間違いないな。」
「何なに、気になる!」
すんごい気になる・・・!昔飼ってた犬の名前とかだったらどうしよう。
いや・・・・それはそれで嬉しいかも。
ああもうルークにならゴンザレスってつけられてもいい!
「いや、な。昔、眠れないルークによく絵本を読み聞かせててな。」
なんだそれ羨ましいぞこんちくしょう!
「それでその絵本、神話を元にした話なんだけど、その中に出てくる一人の天使の名前が『』なんだよ。」
「天使?」
「そう、ルークが一番好きだった天使の名前だ。」
一番!!!?うっわ嬉しい!そんな名前をつけてくれたんだ!
しかも天使!僕って天使だったらすぐ堕天してそうなくらい腐女子なのに!
「でも、ルークがお前をと名づけた理由がなんとなくわかるな。」
「え、なんで?」
「天使は古代イスパニア語で『癒す者』という意味もあるんだ。」
「癒す者・・・それって僕がルークにとっての癒しになってるってこと?」
「自覚ないのか?実際ルークはお前と会ってから笑顔が増えた。表面だけの作り笑いじゃなく、心からの、な。」
そうだったんだ・・・・僕も一生懸命で、ルークを元気にしようとしてきたけど・・・
無駄じゃなかったんだ・・・・ルークの心を癒すことが、僕にもできてたんだ・・・・。
「っ〜〜〜〜〜〜〜」
「?」
「うわーー!ルークも癒しだよーー!!なんて健気なんだルーク!!」
なんて可愛いんだろう!もう大好きっ
「こうしちゃいられない、僕は今からすぐルークを抱きしめにいかなきゃ・・・!」
「抱きしめにって・・・・・;」
「じゃあねガイ!良いこと教えてくれてありがとう!!」
「はは、喜んでもらえてよかったよ。」
ガイに軽く手を振ってルークがいるであろう公園へダッシュ!
あぁ早く抱きしめたい、頭を撫でてあげたい、そしてありがとうって言うんだ!
「そうだ、あとでアッシュにも報告しなきゃ!」
こんな可愛いルークの話、アッシュにも教えなくちゃね。
きっとアッシュもトキめくはずさ!アッシュにもルークを抱きしめさせよう。
うん、これはいいアシュルク。
こんな妄想しながら走る僕。
ローレライとその使者の愛し子が、照れて髪に負けないくらい真っ赤になるまで、あと1分。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * *
すっかり親バカになりました。
ルークは勿論、アッシュにも良い子良い子で頭撫でたりします。
すぐに振り払われますが(笑)
名前の由来ですが、デフォルトでは「ラーファ」なのですが、
これは四大天使の一人『ラファエル』が元です。
生命の樹(セフィロト)の守護者で、第八セフィラー『栄光《ホド》』を守護しています。(髭は守護しないよ!by)
『ラファ』はヘブライ語で『癒す者』『医者』という意味があるそうです。
いやほんと、セフィロトとか調べると面白いです。
裏セフィロトであるクリフォトの『無神論《キムラスカ》』や『アクゼリュス《残酷》』にはちょっと泣けた(涙)
隠されたセフィラー『知識《ダアト》』とその下にある『深淵《アビス》』を知った時は、ぅおおおお!?と思いました。
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