ローレライの使者〜手料理作戦〜





旅の途中、野営することもそう少なくはない。
その際、食事を作るのは当番制で、今回の当番はだった。








僕がお米を仕込んでると、暇してたのか、ルークが話しかけてきた。


、今日は何を作るんだ?」

「ああルーク、今日はチュンチュンが落としてった卵で親子丼作ろうと思ってね。」

「やった!俺親子丼好きなんだ。」

「えっへへーそうだと思ってね!」


ルークの喜んだ顔、プライスレス。
あああああんもう!ルークの大好物チキンもふんだんに使って美味しいの作るからね!


ローレライの巾着からまな板と包丁を取り出して、早速材料の切り込みにかかる。
片手で玉ねぎを持ち、包丁で浅く刺しクルリと抉って芯を取ると、横からルークの感嘆の声が聞こえた。

「すっげー、よく手に刺さらないな、それ。」

「まー、慣れかなぁ?初めてやったときは刺さったよー」

「げ、まじかよ。」

「うん、それはもうグッサリと。でも何回も練習したからね。」

「やっぱ練習かー。あ、皮剥くの手伝うよ。」

「ん、ありがと。」

幾重にも重なってる玉ねぎの皮をルークがたどたどしい手つきで剥いていく。
その不慣れさがまた可愛いのなんのって!
料理の出来ない新妻ルークをちょっと想像してみたり。あ、もちろん夫はアッシュだよ!

「玉ねぎってこの薄い皮がすぐに裂けて剥きづれーよなー。」

「うん、でもこうやってほら、繊維に逆らって横に向くとなかなか裂けないよ。」

「ほんとだ、そっか、こうやってやると早いんだな。」

「そうそう、また一つ賢くなったねルーク!」

頭をナデナデしたいけど玉ねぎまみれなのでやめておいた。


玉ねぎを半分に切り、少し厚めにスライスをしてると、横にいるルークが唸りだした。

「う〜〜〜玉ねぎが目に染みる・・・。」

おわああああ!!涙目なんて萌えるじゃないかぁああ!!!

はよく染みないなー。」

さらにちょっと拗ねたようにしてこっちを見てくるもんだから、萌えすぎてどうしよう・・・!

「あははー僕はそんなに染みない体質だからね。」

それでもなんとか理性をフル稼働して抑えた僕。誰か褒めて!




そんなこんなでひとり(心のウチで)悶えながら料理は完成した。



「はーい、今日のメニューは親子丼と大根の味噌汁だよー。」



「まあ、美味しそうですわね。」

「ああ、もう腹ペコだったんだ。」

次々とみんなが集まってきて、みんな集まったところで「頂きます」をして食べ始めた。


「美味しいわ、。」

「へへっありがとーティア。」


ってほんと料理うめぇよなー。」

「そうかなー?でも美味しいって言ってもらえるのは嬉しいな。」


「でもでもぉ、って料理作るのも早いよねぇ〜」

「しかも大人数ですしね。」

「んー、まあ、それが本業だったからねー。」

大量調理なら任せとけ!



食べ終わりそれぞれが休憩していると、
離れた所で音素の本を読んでたルークが急に顔を顰めて頭を押さえた。


離れた所で、木の影に座ってたため皆は気づいてなかった様だが、
ルークの隣で一緒に音素の勉強をしていたは直ぐに気が付いた。


「いてて・・・・うん、うん。わかった伝えとく。」

「アッシュから連絡?」

「ああ、今日行く街でアッシュも宿を取るらしい。」

「ほんと!?やったねルーク!」

「う・・・うん。」

ちょっと照れてるルークも可愛い・・・・!
それにしてもなこんなアシュルクイベントなんとかしてもっといい感じに・・・・そうだ!


「ね、ルーク、アッシュになにか作ってあげようよ!」

「なにか・・・?」

「そうそう、真心のこもった手料理とかどう?疲れてへとへとの体に染みる愛情たっぷり手作り料理!」

「あ、アッシュ喜ぶかな・・・!」

「もっちろん!僕も手伝うからさ、作ろうよ!」

「う、うん」


ぃよっしゃ!『ドキ☆手作り料理にトキメキ〜スパイスは愛情〜』作戦決行!!




 *   *   *



街へとたどり着き、アッシュは先に宿を取って待っていた。


「・・・・以上が今のところの俺の情報だ。また連絡する。」

そう言って踵を返してさっさと歩いて行ってしまうアッシュを僕はローレライより授かった駿足で引き止める。


「ちょーーーっとまったぁアッシュ!君はラッキーだよ、ハッピーだよぉおお?」

「な、なんだいきなり・・・!」

「後で宿の裏こいや・・・じゃなくて、後で僕の部屋へきてよ、ちょっと話したい事があるんだ。」

こっそりと話すと渋々ながらも頷くアッシュを僕はナデナデしてあげる。直ぐに手を振り払われたけど。
うん、これも僕の教育の賜物だね!


「それじゃーアッシュ気をつけてねー」

はアッシュと何を話していたんですの?」

「ん?旅のアドバイスとかだよ〜」

不安そうにしてるルークに向かって隠れてピース。
ちゃんと伝わったのか少しホッとした様子で頷いた。




宿で夕食を取ったあと、ルークと僕の相部屋で寛いでいると控えめのノックが聞こえた。

「はーい開いてるよ」

ガチャリと戸が開き、普段の詠師服じゃなく楽なインナー姿のアッシュが入ってきた。

「で、何の用だ。」

「うん、アッシュにこれ渡そうと思ってね。ほら、ルーク!」

「あ、ああ・・・」

おずおずとルークがアッシュの前に立ち、紙袋を渡す。
その恥じらいもいいね!

「?なんだこれは。」

「ち、チキンサンド・・・その、夜食に。」

「ルークの愛情たっぷり手作りだよ。ちゃんと味わって食べてね。」

「あ、アッシュいつも一人で頑張ってるし、俺にもなにか手伝えたらいいんだけど・・・・
 そしたらが料理作ってあげたらって。あ、に手伝ってもらったからちゃんと食べれるとは思うけど・・・」

アッシュのほうを見ると顔半分を手で覆ってる。
あ、耳赤い。


「僕、ちょっと散歩してくるね。」

「え、ちょ、!?」

「アッシュの宿行くときはメモにでも書いててねー皆には上手く言うよー」


じゃあねーと言って部屋を出る。
二人の焦った声が聞こえたけど気にしなーい。

出来るならそのイチャラブっぷりを見たかったけどさすがに野暮だしねー・・・・・
・・・・ローレライに頼んでみようかな。

まあ、30分くらいゆっくり散歩して宿に帰ろう。
ルークが居なくてメモが置いてある事を大いに願う。




あ、もしもしローレライー?


* * * * * * * * * * * * * *

ロレ使者にやっとアシュルク要素入れました。
なんだか少しだけど;
そしてはやっぱり腐女子。
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